2009年2月7日
今回は、良く登られている弥山尾根のもう一本東側にある滝沢尾根に行ってきました。 実は、都合で車が使えず、電車で行くはじめての山行となりました。仕事が終わったその足で電車に飛び乗り、23時に伯耆溝口に着、先輩の家に一泊させていただきました(´∀` )たまには電車もありだなーといつもと違った雰囲気に気分も良くしてました。 参考タイム まだ暗いうちから行動開始です。元谷に入った時もまだ真っ暗で、ヘッデンと星明かりの中取り付きを目指します。 少し前までに大量に降り積もった雪も、最近の陽気でしっかり固まっていて、3月の雪のような絶好のコンディションでした。 そのためアプローチは、ラッセルこともなく直線的に取り付きまで向かうことができました。取り付き近くには亀裂が入っているのが遠くからも見えています。 取り付きに到着し、準備のために整地していると、雪の中から大きなシュルントががあらわれ、迂闊に取り付くことができません。落下に備えて確保しつつルートを前に進めようとします。しかしながら、足場を固めようとする脇で亀裂が5mほど広がり、ここから取り付くのをあきらめ、沢側に巻いて行くことにします。 滝沢を尾根沿いに進んでいきます。雪が締まっているのでとても歩きやすいのですが、進むにつれて傾斜もきつくなり、ところどころステップを作って休みながら進みました。 沢幅も狭くなり、滝沢尾根に取り付きます。適当な支点となるような灌木もなく、ここまではコンテで進んでいます。 尾根を進むと、三鈷峰が朝日を浴びてきれいに見えました。 右に目をやると凍てついた滝沢からそそり立つ岩壁が見えます。アルプスを思わせる景観に見入ってしまいます。 いよいよこのルートの核心へ取り付きます。正面の岩稜を右のブッシュから巻くか、左のリッジから進むか迷いましたが、右側はブッシュの先が切り立っており、リッジを進むことにしました。 しかしながら、リッジには支点となるようなものが乏しく、さらには岩や灌木の間は雪が凍りついて詰まっており、ホールドも少ないです。ワートホッグを中間支点にして、慎重にロープを伸ばします。 先輩が伸ばしたロープに確保されて続いていきますが、岩にはエビのしっぽがこびりついていて足場も固めにくく、隙間は氷で埋まっていてホールドも乏しいため、ピックとアイゼンが効くところを慎重に探りながら、緊張して進みます。 ちょうどそのころ、弥山尾根組が我々を見ていました。我々がちょうど核心を抜けたところです。 核心を抜けてほっと一息です(´Д`;)背後の弥山尾根や八合尾根、夏道など今日はたくさんの入山者が見えました。 そのあとはさほど難しいところはなく、適度にランニングをとりながら進みます。 高度感ある雪稜はアイゼンもアックスも効いて気持ちいい登攀ができました。 最後の雪壁を越えていきます。もう一息と思いながらなかなかつきません(´Д`;) 雪壁を越えてホッと一息。最後にやせ尾根を進んで縦走路に合流します。 縦走路はガスに巻かれていました。縦走されるパーティもいましたが、我々は夏道を下りることに。 その頃の弥山尾根組です。なんと、僕が岡山でお世話になっているクラブのパーティと前後していたようです。 山頂は多くの登山者で賑わっていました。この後も続々と登ってこられてました。 柱が強風のためか2本折れてました。山頂に来たのは久しぶりでしたのでびっくりです。台地は横殴りの風でした。 下山もコミコミで、多くの登山者が数珠繋ぎになっています。 そのころ、六合目から見た弥山尾根組。後もうひとふんばりってところでした。今日は北壁もたくさんのパーティが取り付いていて、とってもにぎやかでした。 今回の滝沢尾根は取り付き地点のシュルントと核心部で手こずりました。取り付きは会の他の先輩達が以前行ったときも行く手を阻んだり、障害になってましたので、時期問わず慎重に判断しなければと思いました。また、核心部の岩稜は、雪がつくと難なく越せることもあるようですが、雪の付き方が不十分だと、もともとブッシュも少なめでさらに支点を取るのは困難でしょうし、雪が少ない時はホールドは割とあるようですが、落石が多く危険らしいです。 今回、弥山尾根よりちょっと難しいくらいだろうと甘く見て参加させてもらっておりましたが、弥山尾根と比べると違うグレードのルートだと認識しました。ルートファインディングや、適切な判断力とそれを裏打ちする勉強もせねばと感じてました。 |